講話「防災講座」
布田川・日奈久断層帯という活断層が
引き起こした熊本地震
開催日:平成28年10月19日(水) 10時~12時
場所:徳島県総合福祉センター 5階 ホール
講師:徳島大学理工学研究部
自然科学系地球科学 村田明広 先生

平成28年4月の熊本地震の現場へ赴かれ、布田川・日奈久断層帯という活断層が引き起こした熊本地震を検証された実状を「断層・活断層・地震断層の関係」、「活断層」、「震度とマグニチュード」と専門的な知識をかみ砕くようにやさしく分かりやすくお話頂きました。
1 熊本地震
4月14日の前震と4月16日の本震で、死者49名・関連死20名・全半壊家屋31,025棟(熊本県のみ)と映像を交えて掲示され、地震の怖さを改めて教えて頂きました。

2 ヘリコプターから見た崩壊の様子
*救援のヘリコプターが低い高度を飛んでいるので、報道関係のヘリコプターは高度1200m以上しか飛べない制約があった。
*南阿蘇村の阿蘇カルデラの内壁で発生した大規模崩壊や、小規模な崩壊、活断層地形などを上空から見ることができた。
3 現地調査(益城町,南阿蘇村)
*地震断層帯(右横ずれ)、分岐断層(右横ずれ)、共役断層(左横ずれ)が出現している。
*布田川断層帯は阿蘇カルデラ内部まで達していることが明らかになった。
4 応急危険度判定
*応急危険度判定は、大地震により被災した建築物を調査し、人命に関わる二次的災害を防止する。
*判定により居住者や付近を通行する歩行者に危険性について情報提供する。
*判定により被災建築物に対する不安を抱いている被災者の精神的安定にも繋がる。
5 徳島県の中央構造線断層帯(活断層系)
現在の科学水準では連鎖的に四国でも地震が起こるかは分からない。仮に10年、20年後に起こったとしても連鎖的に起こったと言われることになる。普段から地震対策を行っておくより方法はない。

今回の内容は少し専門的な部分もありましたが、以上5点に大別してお話しを頂きました。
私達が住む徳島県は東西に走る中央構造線断層帯(活断層)と南海トラフに挟まれ、南海地震や東南海地震が明日起こっても不思議でないと言われています。日本だけでなく世界各地で多発する地震は他人ごとではないようです。予測を現実のものと捉え常に地震に備えなければと改めて考え直す機会を頂いたご講演でした。
今回の参加者 201 名
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次回映画 平成28年12月8日(木)
「手紙」 山田孝之・沢尻エリカ 主演
皆さんのご参加をお待ちしています
写真:32期 常陸 記:29期 上窪