『アドバンス・ケア・プランニング(ACP)の意味について

2020.08.05

講話『アドバンス・ケア・プランニング(ACP)の意味について』

  • 開催日
    令和2年8月4日(火)10時~12時
  • 場所
    徳島県立総合福祉センター5階 ホール 
  • 講師
    近藤内科病院理事長   近藤 彰 先生
講師写真

近藤 彰 講師のプロフィール紹介

  • 昭和49年3月
    徳島大學医学部を卒業され徳島大学病院 第一内科に入局
  • 昭和53年12月
    徳島県立中央病院 内科の医員に
  • 昭和56年11月
    徳島県立中央病院内科医長に就任され『人ミオグロビンのラジオイムノアッセイ』で医学博士号を授与され
  • 昭和58年11月に内科病院を開業され
  • 昭和61年3月
    『近藤内科病院』の院長
  • 平成10年4月から
    徳島大學医学部 臨床教授を併任
  • 平成24年4月
    徳島県臨床内科医会 会長
  • 平成30年4月
    日本臨床内科医会 副会長

など多くの役職を務められながら『近藤内科病院』の理事長『緩和ケア病棟「ホスピス徳島」』の院長として地域医療に大きな貢献・功績を果たされております。

講話内容

『アドバンス・ケア・プランニング(ACP)』とは

 患者さん本人と家族が医療者や介護提供者などと一緒に、現在の病気だけでなく、意思決定能力が低下する場合に備えて、あらかじめ、終末期を含めた今後の医療や介護について話し合うことや、意思決定が出来なくなったときに備えて、本人に代わって意思決定をする人を決めておくプロセスを意味しています。

この話し合いは、たとえば入院のたびごとに、繰り返し行われ、 その都度、文書として残します。

  • 2007年生まれの子供の半数が、107歳まで到達する。2050年には人類が135歳まで寿命を伸ばす予想が有ること
  • 今一番問題となっている「生活習慣病」は、医学の発展によって、薬での制御治療が可能になっていること。
  • 現在の『緩和ケア治療』が、①QOL・命の質 ② チーム医療 ③ 疼痛の緩和を目的に大きく代わり改善されていること
  • 癌患者の12カ月生存率が、15%から47%に上がって来ていること
  • 『ペインコントロール』がん性疼痛などをさまざまな鎮痛薬や補助薬、あるいは神経ブロックなどを用いて制御する治療法。お薬も多くの種類が有り、在宅療法も可能なこと
  • 『スピリチュアルケア』「魂のケア」「生きがいを持ちやすい人生観」への転換を推奨し、人生のあらゆる事象に価値を見出すよう導くことにより、人間の持つスピリチュアルな要素(心あるいは魂)の健全性を守ること
  • 『 Peaceful Face 』「安心した顔」「死に顔」
    家族、親しい人に亡くなったすぐの顔を見て貰うことが大事。 

  緩和ケアの中心で日夜激務を送られる中で、患者様との関係で『癒し 癒される』との気持ちになり、それを実践されているとのこと、感動を覚えました。

 私達高齢者にとって深く考えなければいけない問題です。これからの人生にとって参考となる内容をお話し頂きました。
 『緩和ケア病棟「ホスピス徳島」』の院長として地域医療に大きな貢献・功績を果たされております近藤先生有難うございました。 

コロナウイルス感染症の影響で、今年度の『事業計画』の中止・変更となり会員の皆様にご迷惑をおかけしております。
そんなコロナ禍のなか、検温・アルコール消毒・椅子の間隔、全員マスク着用で新しい生活様式での講演会を開催致しました。

次回講話

令和2年 9月9日(水)
『家庭で出来る防災対策 自助・共助について
講師:徳島県防災センター 講師2名
皆さんのご参加をお待ちしています。

写真:32期 常陸
資料:35期 小川
記:31期 蔭山